ロビン

ベネデッタのロビンのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
4.2
修道院を舞台にした作品は大好物。
こちらの作品もやはりめちゃめちゃツボにハマった。
2時間越えの作品だけれど中弛み無しでスクリーンに没頭できる、聖女か狂信者か宗教の欺瞞を描いたあのヴァーフォーベン監督の傑作。

17世紀のイタリア、腐敗したカトリック教会を舞台に一人の敬虔な修道女ベネデッタに起きた奇跡をめぐる騒動。
彼女に起きた奇跡が事実だったのかあるいは彼女の自作自演だったのか。
人権なんかほとんど無いに等しい中世の時代に、一人の女性が高みを目指すには奇跡が必要だったのは言うまでもないく、彼女が聖女だったのか狂信者であったのかは知る由もない。

そしてベネデッタ役のヴィルジニー・エフィラも素晴らしかったが、やはりシャーロット・ランプリングも安定の素晴らしさだった。

少女の頃のベネデッタがマリア像にお祈りを捧げていると、急にマリア像がベネデッタに倒れてくるが無傷であることと、その時一瞬マリア像の乳房に吸い付くシーンがあるのが後の伏線となっているように感じてとても印象的なシーン。
ロビン

ロビン