Ryoko

ボビーのRyokoのレビュー・感想・評価

ボビー(2006年製作の映画)
4.0
兄のジョンFケネディに続き、弟のロバートFケネディ(通称ボビー)が暗殺されたのは1968年。
アメリカ国内は、ベトナム戦争に対する反戦ムードの高まり、人種差別、キング牧師暗殺と非常に不安定な時期。そんなときに大統領選挙に立候補したロバートFケネディは、まさにアメリカ国民の期待の星だった。
映画の舞台は、暗殺現場となったロサンゼルスのアンバサダーホテル。描かれるのは暗殺されたまさにその日。ホテルの従業員たち、客たち、マスコミ関係者、RFK支援者の1日を描いている。みんな一生懸命、悩みもがきながら生きている人たち。みんながRFKに夢を託し、新しい時代を切り開いてくれるだろうと期待していた。けれど彼は銃弾に倒れる。兄同様、多くの人が見ている前で。
ラストに流れるRFKのスピーチが素晴らしく涙を誘う。
「彼らも私たちと同じように、与えられた命を、最後まで生き抜きたいと願っているのです。目的を持ち、幸せに、満ち足りた達成感のある人生を送ろうと。」
RFKが言いたかったことは、みんな「違う」のではなくて「同じ」だということだったのかな。
今の時代も、どこの国でも、もちろん日本でも通じる普遍的な価値がある演説だと感じました。
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