ある男のRyokoのネタバレレビュー・内容・結末

出自による差別とか在日韓国人へのヘイトとか日本社会の排他的な雰囲気、過去のしがらみから抜け出せない生きにくさみたいなものを感じる。出自に関係なく受け入れてくれる人も場所もあるんだけど、孤独は変わらず「親父の血が流れてるんだ」と自己否定してしまう辛さ。
戸籍を交換するという決断にそうまでしなければ幸せにはなれないのかと感じてしまう。結果、新しい自分として新しい場所で結婚して家庭を作って幸せになれているのであればいいのかなーとも思ったり。
ラストの余韻は好き。妻夫木は谷口の戸籍をもらって、安藤さくらと結婚したの？そんなわけあるかい？嘘をついてみただけ？

安藤さくらは映画では初めてちゃんと演技を見たかも。ケイト・ブランシェットやチョン・ドヨンみたいな何にでも染まってオーラを消せる凄い女優さんだと思った。