環境破壊で地上に人が住めなくなった世界。人類は地下に人工知能マリガンを作り、労働力としたが、マリガンが自我に目覚め反乱を起こす。それから1600年後。ウイルスの蔓延で絶滅の危機に瀕した人類はマリガンの調査を始め、共存の道を模索するストップモーションムービー。
約7年をかけて作り上げた作品。それも堀貴秀監督がほぼ1人で仕上げたというんだから本当に恐れ入る。そのくらい凝りに凝った作品というのは見ててよく伝わってきます。
地下世界の独特な雰囲気には引きずり込まれましたし、凶悪なクリーチャーがあちこちにいて、まるでギレルモ・デル・トロの作品みたいな不気味さ。そんな世界観で時折あるシュールな笑い。
色んな要素が巧く絡み合い、見る人の心に食らいつくような感覚になります。ただ人によっては見苦しいようなグロ描写もあるので、冒頭10分だけ見て合わなければ最後まで合うことは無いでしょう。
個人的には他ではなかなか味わえない世界にグイグイ夢中になっていきましたし、主人公のパートンと三バカの掛け合いと絆にはグッとくるものがありました。これは三部作の一作目という事で、まだ続きがあるのが楽しみです。