‪台湾の医学生ジェリー、フィリピン人のアレックス。
人種も言語も異なる、ゲイとストレートの青年‬ふたりが友情を育みながら、彼らのアイデンティティの根幹、家族にまつわる苦しみが次第に明かされていく。
アレックスのバストアップの長回しが多く、言語の違う台湾にあって多くを語れない、また彼の秘めた心の内を伺わせてるように思えたけど、後半は、単純にかわいいからじゃないかな！と思って観ていた。
それくらいアレックスの何を大切にすればいいかわからず、わかってるんだけど踏み出せず、空虚に彷徨うような表情がセクシーだったし、大切なものがないから誰にでも優しい彼が悲しくて好きだった。

レインボー・リール東京2017にて

第26回レインボーリール東京にて。

これもよかった。まんまと台北に行きたくなったよね…

台北から宜蘭、マニラから台湾へ、自分のホームを探す旅。選べなかったことと選択での葛藤。どの場面でも人とのつながりがあり、また、アイデンティティにも伝統的な民族、家族、個人、いろんな面があって沁みた「旅」だったなあ。

自分探しの旅の背景には多様性、多民族の台湾が自然に描かれている。マニラから台湾を訪れた主人公は、幼い頃に捨てられた母に会う。彼女はすでに子どもがいて家族と幸せに暮らしているようす。あの女性は、フィリピンから台湾に「嫁」として来た華人だったんだろうか。