Mavis

累 かさねのMavisのネタバレレビュー・内容・結末

累 かさね(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

要らない顔の押し付け合い。

演技ができるけど顔が醜いカサネ、演技ができないけど顔が美しいニナ。2人が出会い一つの舞台を完成させていく話。

予想以上におもしろかった!ダークな感じが良き!最後の闇落ち展開大好き。

でも、正直いろいろと気になるところはある。↓
・カサネは卑下するほどの見た目ではない。傷があるだけ。(映画あるある。ブス設定でも超絶美人が演じる。)

・と言うか、個人的に「傷がある=醜い」みたいなこの映画の根本的な考えがそもそもあんまり好きじゃない。カサネは元がいいんだから、そこまで気を病む必要ないだろ。(怪我する前の小学校時代はそんなに醜いか?将来の芳根京子なら美しさの塊だったはずだろ?)この映画に出てたモブの治安が悪いだけで、実際こんなにも酷い扱い(いじめやら盗撮やら)されるかね?容姿が醜い者へのあたりの強さが気になる。

・ブレイク前の女優なのに広い家に住んでいる。(どうしてもこういう経済的要素は気になってしまう。)

・烏合とキスしても入れ替わらない。口紅付いている状態でキスすると顔が入れ替わるんじゃなかったっけ?

・何気に1番気になったが、顔が入れ替わったら声までも変わる!なぜ!?

・カサネママはどうやって顔交換してたんだろう?このサイドストーリー気になるなぁ。

・ニナが「私はあんたみたいに心までブスじゃない!」って叫ぶんだけど、果たしてカサネの心はブスだろうか?カサネは散々嫌なことをされていたニナを心配する様な優しい子だ。正直ニナの方が心がブスでは?と思うところが多い。でも、最終的にカサネは闇落ちするから、ニナの顔になると心がブスになるのかな?笑

いろいろぶーぶー言ってしまったが、全体的にはめちゃくちゃおもしろかった!!!特に最後の「サロメ」の舞台は最高だったと思う!「ヨカナーン!」って叫ぶカサネが頭から離れねぇよ。

こういう美醜が題材となっている作品を見ると「果たして”美”とはなんなのだろうか?」と考え、世間の”美”に対するハードルの高さに慄く。そして、私は”美”から離れていくのだ。
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