とにかく不思議な映画。ある少年が人生の岐路に立ち、選択するはずが選ばずに、様々な人生を歩んでいく。何が事実で何が空想か、すべて事実なのか、最後までわからない。
始めは矛盾だらけのように見えて、実はストーリーは難しいものではない。しっかり観客がついてこられるように、どの選択肢の話なのか分かるように作ってくれている。
観ている側は複数の人生を悲しくも楽しく追うことができる。どこかに山場があるわけではないが、選択肢のどこかに共感できる言葉や行動があるからだろう。
何度も観たくなる映画だ。
「人生には他のどんなことも起こりえただろう。それらには同等の意味があったはずだ。」という言葉はすべての人生の選択肢の肯定だし、様々な愛のかたちを否定しないメッセージなんだろう。
それにしても、最期はなんで「アンナ」だっただろう。わかるんだけど、どの人生も同等の意味があったんだから、観る側に任せても良かったんじゃないかなー。
