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ミスター・ノーバディのKのレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
3.2
ハトの迷信行動。超ひも理論。もしあのときこうしていれば。選択の違い。数分のズレ。こういうものが人生の分岐点となっている。それはそうとして、この映画の伝えたかったことは何なんだろう。濃いめのSF設定から始まるオープニング。前後のつながりはあるものの、時間軸と世界線がバラバラの話を代わる代わるちょこちょこ見せられ続けるので説明下手な人の話をずっと聞いているような感覚だった。3パターン登場するパートナーは誰でもいいように見えて特別感を欠く。結果的にSF設定の必要性もストーリーの重みも感じられない。ありとあらゆるパターンを試すということが自分たちにはできない。どんな選択をしようと今の人生がベストと肯定してくれる人生讃歌タイプが基本的に好みなので、自分にはしっくり来なかった。肯定でも否定でもない後味。のらりくらり。ジャレッドレトーの老人声は上手かった。映像もがんばっていたと思う。
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