Yellowman

ミスター・ノーバディのYellowmanのレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
4.0
不思議な映画だった。誰にでもある、もし、あの時そうしていたらどうなってただろうか。

2092年、科学の進歩で人間は永遠の命を持つようになっている。そんな中、ジャレッド・レト演じる118歳の主人公ニモは唯一の「命に限りある」人間だった。誰も彼の過去を知る者はいない。死を目前にした彼は、医者の催眠やインタビュアーの質問を通じて自らの過去を回想していく。しかし彼の過去は普通の人間のように一本道ではなく、様々な選択によって分岐した人生を同時に含んだものだった。例えば彼は、幼少期に両親の離婚の際に父についていった記憶と、母についていった記憶、その両方を語ることができた。生前の記憶、分岐した人生がパラレルワールドのようにどんどん展開して行く。若かった自分自身の選択が始まる。

まず、スタイリッシュな近未来の世界観が素晴らしい。老人から30代を演じるジャレッド・レトの演技も深みを増す。SFのような世界観は、観てるこちら側を
混乱もさせるが、結局は、そこに繋がっていたのかと分かると気持良い。

結局、全ての選択が自分自身を形成していたという事に気づいたニモ。
「全て自分が選んだ通りのこと」
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