このレビューはネタバレを含みます
昔ゴダールの映画とか島田雅彦の小説とか好きで観念論とか難解なもの、哲学や科学両面が追い求めているものみたいなものが好きでした。
20代前半だったらハマったかも。
2092年に不老不死を達成した世の中で最後の人間であろうとした112歳のニモ。
彼の回想は同時並行のパラレルワールドに満ちているというもの。
テーマは「選択」で両親が離婚してどちらについていくか、気になるあの娘が話しかけてきたらどう答えるかなどなど誰にでも起こる事。私のこの映画が言っているのは「それらは同時に起こっている」という事なのだろうという事。
だから選択に良い悪いもない。
1番良いと思われる選択は母親についていってアンナと結ばれる事のように思ってしまうがアンナと結ばれない運命なら誰かと結ばれたほうが良かったかもしれないと思う。
もう一方の裏テーマは「愛」でもある。
不老不死の世界には「愛」は存在しない気はする。
最後は膨張した宇宙が再収縮してエントロピーが減少し時間が逆行するという壮大なオチで映画が終わる。
うーむ。