ベルベー

ドクター・ドリトルのベルベーのレビュー・感想・評価

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)
2.4
期待外れ。4歳くらいの子供が見るなら…って感じ。小学校高学年くらいからは普通に退屈な映画だと思う。

めっちゃ時間かけた割には(かけてしまったから?)、なんだか微妙だなと。そもそもドリトル先生にみんなが求めてたのって、原作通りの時代劇ファンタジーじゃない気がする。コメディとして笑うにはそもそもの世界観が突飛すぎて乗り切れないし、ファンタジーとして楽しむには地に足がつきすぎているような。改めてエディ・マーフィー版は非常に秀逸なアレンジだったんだな。

登場人物の挙動もエラく突飛で乗れない。「リスなんて後回しでしょ!」と言ってたレディ・ローズが次のカットでは目をキラキラさせて手術に見入ってたり。スタビンズが突如として「助手になる!」と言い出したり。あれだけ人間との触れ合いを避けていたドリトル先生が王宮に行くことを決める下りも雑だな。てかずっと雑だな…って感じ。スペクタクル出せそうなとこをダイジェストで済ませてる感ある。あれだけ動物大切にしてたドリトル先生が虎は見捨ててたんだ…とか、悪い意味で展開優先で表面的な節もあり。

ドラゴンが出てくる頃にはこちらとしては大分熱が冷めてるので、出てきてもサプライズというよりはまた明後日の方向にストーリーが飛んでったなあって。伏線張ってたっちゃあ張ってるけどさ。必要以上にキッズ向けを意識して、そこに囚われてしまってるのでは。セルフプロデュースのダウニーJr.、やりたいことは素敵で応援したいけど、ちょっと技量が追いついてないのでは…と思ってしまったな…。「エンドゲーム」後の一発目としてはちょっと手痛いミスかも。批評も興収も振るってないし。

共演に関しても、こう言ってはなんだが人間が弱い…。アントニオ・バンデラスもジム・ブロードベントも好きだけど、座組として観るといかにもキッズ向けって感じになるな。反対に声優陣に気合入れすぎでは。ほとんどダウニーJr.の友情出演的扱いで、せっかく出てくられるならって感じなんだろうけど。そこ盛るなら、脚本ももっと推古してほしかったよ…。
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