エミリーブランド、ジョンクラシンスキー夫妻が送る、音に反応し人類を襲う謎の生命体から身を守る家族の物語。
「音を立てたら即死亡」という設定は映画館では喋ることのできない観客とキャラクターの心理を一致させるという意味で抜群の効果を発揮していて、90分という短い尺ではあるものの鑑賞後ドッと疲れが出た。
そしてこの設定は極度に管理が進んでいく現実世界への風刺的な意味も込められているように思えた。発言だけでなく子供がおもちゃで遊ぶことや出産、子育ても自由にできないのは日本だけでなくアメリカにも当てはまるのかと疑問に思った。
設定は斬新だけど意外にベタに感動させてくる。でも感動ポイントはベタと言っても、あの設定上の理由からなる言動とキャラクターの込み上げてきた感情の発露という二つの意味合いを持ったエモーショナルなシーンだったので泣きそうになった。
もう一つのラスト付近での感動ポイントではこのような管理社会において、言葉のいらない愛の力こそが生き抜く糧になるのだというようなメッセージを感じた。
エミリーブランドはこうでなくっちゃ!というカタルシス最高潮で次作へ繋げるラストシーンの馬鹿っぽさとかも最高!