にいな

トップガン マーヴェリックのにいなのレビュー・感想・評価

5.0
大変よかったです…久しぶりに余韻がすごい。
カットひとつひとつが贅沢で、惜しみないカメラワークはさすがアメリカという感じ。グースの息子との友情をマイナスから作り上げるところももちろん素晴らしいんだけど、1番心に残ったのはマーヴェリックの揺るぎない飛行愛…ギリギリまで押して押して押して生還するという精神を、同じ飛行機に乗っているかのように体感できる。みんなが事故するんじゃないかって心配でずっと手グーにしてみてたからほんとに疲れた…それくらいの体感…本当アメリカって正義感強いなあ。世界平和のためにこんなにたくさんの若い人たちが命を顧みないなんて、すごくない?本当に特殊な精神状態だし、誰にでも出来ることじゃない…でも、映画がそこにあまり入り込みすぎてないのも良かった。敵国ロシアかな?と思ったけど、最後までどの国だか言わないの!原動力が敵への憎悪ではなく、世界平和のためにひたすら任務に集中して達成しなきゃっていう目的が明らかだから、見ていてとても気持ちがいい。
でも、実際あの任務で全員生き残るなんてほぼあり得ないし、練習の時点で死ぬ人が多出するような訓練ばかりだし…軍隊のかっこよくてロマンチックな面ばかり見て、憧れて軍に入ってすぐ死んじゃったり、下半身付随になってしまったり(これはまたトムクルーズが主演の『7月4日に生まれて』でかなりリアルに描かれていてとても辛くなる映画、気になる人はみてみてね)精神病で自殺を選んでしまう若者がいることを思うと、こういう映画が作られることが批判される傾向にもとても納得した…それくらいロマンチックに非現実的な体験が美しく謳われていて、思わず美化を間に受けてしまう…
でも本当におもしろかったよ、お家のリビングでは味わえない臨場感と感動が映画館で得られるのは確か!top gun元祖のファンのようなおじさんたちが身を乗り出して観ているのをみて、とても微笑ましかった。みんなの青春、少年のまま一緒に歳を重ねたんだねって、いろんな響き方をする傑作だなと改めて思った。トムクルーズは相変わらず走る時に直立+手が綺麗なパー✋なのが少しウケた。
にいな

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