世俗と切り離して作品そのものを注視したとしても、好きにはなれない。
婚約者の目前で、フラッと登場した昔の恋人に手を引かれて店を後にしておきながら、やっぱり私あの人じゃなきゃダメなのッて、お前一体何してぇんだよ…。
「ビーフorチキン?」
ビーフを選んだことに確固たる決意を得る為、一回逆のチキン頼んでおいて、目で見て、匂い嗅いで、「チキン目の前にしたけど、今目前に無いビーフの方がやっぱそそられるわ。コレいらないから下げてもらって、私の好きなビーフ持って来て下さる?」みたいな恋人選別法は、理論上の了解はしたけど、理解は全くできない儀式。
ビーフ頭にチラついたとしても責任持ってチキン愛して最後まで食えや。
この作品を通して、敢えて逆張りして変わらない愛を伝えたかったのか、何がしたかったのか謎。