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寝ても覚めてものmatchypotterのレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
3.7
これまたちょっと個人的に観ておかないと、的な作品を、、、今になって。いや、今だからこそ。

濱口監督。『ドライブマイカー』以来、かな。
そして、東出昌大と唐田えりか。

東出昌大、ここからまぁ色々あったけれども、個人的にはすごく応援している。
さっきWikiってみたら、俳優、モデル、、、からの、猟師、、、スゴ。

なんて言うか、良いことではないけれども、しっかり失敗から学んでいるというか、それもまた芸の肥やしというとそれもちょっとアレだけど、そこから自分の力で立ち上がらんとしているというか。

むしろ最近の方が好き、というか。
最初の頃は、何か独特の空気感で190センチ近い身長から繰り出す雰囲気としては軽い感じがしていたが、、、。

それが、実は結構良い。
『OVER DRIVE』『コンフィデンスマンJP』あたりでそれに気付く。
結局のところ、“それは彼にしかできない”的な。

で、あれこれあった中で、『Winny』観た時は、なんかちょっと言葉にならなかったのを覚えている。
きっと彼にはまだもっともっと先があるのを確信した。だから応援している。

本作はまさにそのターニングポイント的な作品。
初めて観たけど、なんと、“1人2役”。
この恐るべき振れ幅の“1人2役”を飲み込んでいる、スゴい。

そして、それに振り回され、揺れ動く1人の女性が唐田えりか。

この2人、いや、3人のフィーリング、些細な感情の揺れ動きが伝わってくる。
折り重なり、積もるだけ積もって急に消えたり、突如として大波が来たり。

この“瓜二つだけどまったく別タイプの2人”を愛してしまったことによるジレンマ。
3人とも、モヤモヤクヨクヨしているわけではなく、ある意味でハッキリサッパリしている。

気の向くままというか、自分に正直というか。

にしても、この東出昌大が演じる1人、“麦”。麦と書いてバク、、、強烈。
オラオラしてるとかではないのに、純粋さの極み、ある意味で最強。

彼がこの物語の“台風の目”と化し、全てを引き込み、全てを破壊し、全てを剥き出しにする。

東出昌大、“1人2役”のさらに“裏と表”というか“明と暗”まで、、、やっぱり彼は只者ではない。

そして、唐田えりかの儚さと強さと。

この最後のベランダでの2人の会話と表情。
これはちょっと何とも例えようがない。何かのようで何もないようで全部ある、みたいな。

あまり人の恋愛には興味がないタチだけど、そんな性格でも興味深く観れる恋愛映画。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
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