スゴい長回し。
どこかで区切られているのかも知れないけどそれがどこなのかよくわからない。はたまた本当にひと繋ぎなのか。
とあるレストランの最も忙しいクリスマスの夜の出来事。
これは、、、観てるこっちもお腹が痛くなってくる、ストレスがこっちにも飛んでくる感じ。
ある意味で臨場感と逼迫感、焦燥感に引き込まれる辛い映画。
これに近いアルバイトとか職務経験があるならばなおさら共感してしまう部分もあってリアリティがある。
主人公はこのレストランのオーナーシェフだが、パーソナルな問題を抱えている上に、この忙しいクリスマスの一夜に奮闘する。
日頃から彼個人にも解決しなければならない問題がある中で、彼の家族にもゴタゴタが発生。
そのせいで、日々のレストランの具材の発注なども追いついていない。
本当はやらなければならない仕事にも首が回らず、そんな時に限ってレストランが評価されて評価が落ちる。
それを持ち直そうとするも、レストランの仲間内でもバチバチがあったり、ただでさえクソ忙しいクリスマスの夜。
厨房内でも不和な空気が流れまくり、フロアのスタッフともうまく連携も取れない。
喧騒に巻き込まれながらイライラが募る中、さらに面倒な客が現れたりして奔走に奔走が重なる極限状態の様相。
これを彼を追いかけながら、撮り続けてる。
常に何かが起きていて、何かに振り回されている。そして、何かが解決するよりも早く次の何かが起きる。
もう、本当に擦り減る。これが僅か数時間ぐらいの話なんだから、もう、観てるこっちも精神的に追い込まれる。
そして、この結末、そして彼が背負う色々、、、そりゃそうなる。
もちろん映画だと思いながら観てはいるものの、自分がこのとんでもなく忙しなくカオスなレストランで一緒に働いているような気持ちになってきて、口の中がなんだか酸っぱくなってくるような。
日々の仕事で疲れている人は、少し気分や体力、精神が落ち着いてから観た方が良い。
絶妙にチームワークのかけらもない雰囲気からくるなんとも言えない、取り返しのつかないことがきっと起こるだろうという不安感がスゴい作品。
※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
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