是枝裕和監督の傑作「誰も知らない」、フランソワ・トリュフォーの名作「大人は判ってくれない」、ケン・ローチの「ケス」を参考にしたという子役の演技、演出にまず度肝を抜かれた。
どうしたらカメラを向けてあんなにも実在感が生まれるのだろうか。
カラフルにも程がある映像や、夕陽を捉えた逆行のショットにも唸らされた。流石は「タンジェリン」を撮った男、ショーン・ベイカー。
ディズニーワールドといういわば“夢の国”の隣ではどん底の生活を強いられ生きている人がいるというなんとも皮肉で痛烈な社会派映画。常にワーキングクラスの弱い立場の人に寄り添う監督の視座にやられました。ただ若干、母親が自業自得感が否めなかったので減点。