ラグナロクの足音

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のラグナロクの足音のレビュー・感想・評価

3.9
サーティーワンアイスクリームみたいな映画。終始6歳の子供、ムーニーからみたフロリダが映し出される。なんとなくメイジーの瞳を思い出した。日常的に暴力、売春、ドラッグ、小児性愛者がうろついている場所でも、子供たちにとっては毎日が冒険と発見の連続のマジックキャッスルになる。しかし、鑑賞する我々大人からしたら、貧富の格差による人間の堕落やサブプライムローン破綻の影響など、至る所で目を瞑りたくなるような問題が目にとまる。ラスト30秒、賛否評論のiPhone動画の幕引きは「それでも、ムーニーの明るさが未来を照らす!」と、言えなくもないが、個人的にはムーニーとゆう夢みがちな存在が、そもそも母親である主人公の現実逃避の手段になってしまったと解釈した。ここまで荒んでしまった母親がなぜ麻薬に手をでしていないのか。いやムーニーを麻薬に置き換えるとしっくりくるのではないか。離れ離れになることは実はそんな依存からの脱却の第一歩になるのかもしれない。一辺倒に明るい話とは言いにくいそんな毒がある作品だった。ちな管理人ウィレムデフォー、彼は管理人の仕事をまっとうしようとしただけだ。誰に対してもそれ以上、以下の事もしない。まさにウォッチメン=管理人=神的な存在。このキャラを据えたのが映画として出来を大きく作用した思う。