takanoひねもすのたり

ミスミソウのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
3.8
雪景色に血しぶき、白と赤と黒のコート。
セーラー服、田舎の閉じた人間関係、誰も彼もがサイコパス因子でも持ってんじゃないかってくらい(たぶん娯楽も無く発散する物もない土地柄故に病みやすい性質を持つのだと思う)そして陰湿ないじめ、百合。
R15の規制の中、よくあれだけの描写を見せてくれたなあ。笑いとのギリギリさも匙加減が良かった。除雪車のシーンの大げさ感も良き。
若い俳優さん達がみな良かった反面、大人が勢揃いするシーンの色味の無さは何だろう…そこがちょっと惜しい。
個人的には「イット・フォローズ」の次点になる勢いな青春(百合)ホラーになりました。
あと非常にビジュアルが良い。雪とのコントラストが本当にたまりません…雪が血で染まるのは美しく、ヒロインの黒髪も血に染まった唇も何もかもが白に映える。
もちろん拙さも感じる部分はあったけれど、若い俳優さん達の透明感や懸命さ若い残酷さ病みっぷりがこの年代にしか出来ない「何か」のようでとても良いなあ…と思う。
主題歌の「道程」も良かった。