あーこんなに笑ったの久しぶりだわ。最高。気まずい会話炸裂で印象的なシーンがたくさん。重い題材を扱いながらも説教くさくなく、軽いというわけでもなく、過激派達の行動がもたらす悲劇とか、嫌う前に相手の文化とか境遇を学んでみるとか、この時代に合った社会風刺がちゃんとあった。過去のマクドナー作品は自分にあまり合わなかったため心配だったのだが、今作ははまれて良かった。
確かにステレオタイプを乱用してたり登場人物の設定で矛盾しているところも多い、でも所詮人間って善悪綺麗にわけられない。みんな自分のことに必死で自己中で“悪い”奴ばかりなのだが人間臭くて惹かれるし、彼らのクソな一面を知っていても最終的には愛惜しくなる。この映画の1番の魅力だと思う。そんな登場人物たちを見事に演じた俳優陣に拍手。
特にフランシスマクドーマンドは冒頭のビルボードを眺めるだけの台詞無しのシーンから凄い。ミルドレッドは彼女に演じてもらうことを仮定して脚本書いたってくらいだし、超bad assでファーゴの時よりもはるかに若々しくみえた。サムロックウェルとウディのタッグも最高、ケイレブ君も相変わらず美しいお顔がぐちゃぐちゃにされても最高でした。コミカルな台詞や行動も大袈裟なのに実際にキャラたちがやりそうなことだからかわざとらしさがなく自然に笑えた。
