ミスティックシールド

ダンボのミスティックシールドのネタバレレビュー・内容・結末

ダンボ(2019年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞中何回泣いたかわからない。
ダンボが可愛くて可愛くて…
CGとわかっていても実写となるとここまで生々しくなるのか。

昨今ディズニーのポリコレ改変に対して叩かれる事が多いけど、原作のダンボ好きの立場としてこれはいいポリコレ改変だと思った。
改変されてるしティモシーもジムクローも活躍しないけどめちゃくちゃ面白い。
叩かれてる作品が問題なのはポリコレだからとかじゃなくて大事なのは作品の面白さや共感なんだなって改めて思った。

まずこの作品結構タブーというかアンチディズニーみたいな描写が割と入ってて、某カルーセル•オブ•プログレスなアトラクションがあったりする遊園地、やたら夢を実現することに躍起になるオーナー、これを悪として描くのがこの会社の作品としてええんか!?って心配になる程皮肉られてて、そこがまたギリギリな感じで面白い。パノラマ島奇譚を読んでるみたいなエキサイト感。多分ここまで皮肉やって許されるのはティムバートンじゃないとできない。

ダンボはショーで成功してめでたしめでたしじゃなくて、ちゃんと自然に帰るところまでを描く形に変更されているけど、そうならなきゃいけないと思わせるほどにこちらが感情移入できる作りになっている。

ただ、冷静になって考えるとサーカス生まれのダンボを野生に返すのはまずいことに後から気づいた。
これはこの映画の問題点で、ダンボがそもそも擬人化されて描かれているから母ゾウと一緒にいた方がいいという感情移入をしてしまうし、母ゾウが人間社会に蹂躙されまくってるようにしか見えないのでそうなると母ゾウは自然に返すべき…しかしダンボと離れ離れになるシーンを描くのは映画のテーマと異なる…という多重の枷を感じた。


ただ、コレットやメディチブラザーズの団員がダンボに思い入れるシーンがあまりなかったので、ダンボに対して印象悪そうとすら思ってたところからいつの間にかめちゃくちゃダンボ好きになっとるやんみたいな違和感はあったけど尺の都合上なんだろうな。

あとピンクの象はもっと狂気的に描いてほしい欲があったし、その形にシャボン玉出せる人たちの方が凄くね?とか思っちゃった…