エアール

レッド・エージェント 愛の亡命/愛の亡命のエアールのレビュー・感想・評価

3.5
レベッカ・ファーガソンが魅せる、この時代だからこその切ない愛のお話であります。


ソ連崩壊後の1992年現在
米 ニューヨーク
アーティストである姪と一緒に暮らす老人男性。
裕福な暮らしぶりがうかがえる彼だが
その正体は今から30年前にソ連から米へと亡命を果たしたロシア人
ーーその当時 苦渋の決断で
愛する妻を置き去りにし亡命したことを悔やみ自分を責め続けている
ーーここ自由の国で再会すること、
2人で共に生きる約束を果たせなかったことを…。


米ソ冷戦真っ只中 1950〜1960年代
ソ連 モスクワ
副外務大臣の上級秘書を務めるサーシャはとあるパーティーの席で
学校管理に携わる魅力的な女性 カティヤと出会い瞬く間に恋に落ちる。

デートを重ねて相思相愛となる2人。
プロポーズも成功し結婚にまで至るも
カティヤには夫に言えずにいるある秘密があった
ーー学校管理者というのはあくまでも仮の姿に過ぎず
彼女の正体は米国のために働く米国諜報員であること、
サーシャが管理する外交の情報を入手する目的で偶然を装って彼に近づいたことを…。

そんな時
機密情報が米側に漏れていることが発覚。
内部に裏切り者が紛れているとして
一刻も早く”モグラ”を見つけて対処すべく
KGBによる捜査が始まる
ーーもちろんサーシャ、カティヤも対象にあたるわけで
もはやバレるのも時間の問題と…。

覚悟を決めたカティヤは
サーシャに秘密を打ち明け
2人の未来についてや生き延びる手段を模索し始めるも…


2つの時間軸が交錯しながら進行していくラブ・サスペンスになります。
スパイ、心理戦とかけひき、
裏切り、
愛してはいけない相手を愛してしまったが故に迫られるつらい決断と自己犠牲、
好きなんですよね〜こういうの 笑

主演にレベッカ・ファーガソンをむかえて
味わい深いドラマに仕上がっております。
ファーガソンは本作で諜報員のカティヤとサーシャの姪にあたるローレンを一人二役で演じてますね。

それから個人的にやはりここは外せません 笑
とある目的のためにローレンに近づく有能な政治記者 マリナを演じたアンチュ・トラウェとの
どことなくあやしい絡み 笑
彼女もまた彼女なりにずっとつらい思いを胸に抱えたままここまで生きてきたのでしょう。
とある目的とは、そして彼女の正体とは…

愛に犠牲はつきもの…か
エアール

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