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ガーンジー島の読書会の秘密のwandaのレビュー・感想・評価

4.0
リリー・ジェームズは『シンデレラ』で知ったクチですが、これからもどんどん活躍して欲しいと思ってるイギリス人俳優の一人。好きだから少しスコア高め(笑) もちろん、ストーリーの方もこころに沁みて…良かった。人と人の繋がりを丁寧に描いているお話は好き。

彼女が演じる作家ジュリエット。リリーははまり役だと思う。(時代物の衣装もよく似合うし)活動的で、芯の強い若い女性。大戦中に両親を亡くし、こころの底には深い悲しみがあるのだけれど。
作家として自活は出来そうだが、広いアパートを買うことや、金持ちアメリカ人彼氏から貰った派手な指輪を着けたがらないとか、分をわきまえてるところに好感。戦後のイギリスは活気にわいてるけど、ガーンジー島はそうじゃないんだよね。

「読書とポテトピールパイの会」とはどんなソサエティーじゃい?ジュリエットは最初は純粋な好奇心から探っていきます。でも会員たちは、創設者のエリザベスについて話したがらない。なぜかというと…

ジュリエットと、会のメンバーたちそれぞれの交流がいいんだ。メンバーが徐々にジュリエットにこころを開いていき、彼らだけが知る秘密を明かしていく。ちょっとクセのある人達だからなおさら面白い(ちなみにダウントン・アビーに出てる方が多いらしい。ドラマ見たくなってきた笑)

映画は、会の秘密を探るミステリー(というほど大袈裟じゃあないけど)でもあり、ラブストーリーでもあり。

本と人との交流を描く、イギリスが舞台で女性が主人公の映画と言えば、今年『マイ・ブックショップ』が公開された。こちらは戦後15年後位が舞台で、閉鎖的な町ときびしい自然の中で奮闘する主人公が経験するほろ苦さと、少しの希望が印象的だった。
私はどちらも同じくらい好きですが、明るさや人に薦めるなら『ガーンジー島~』かな。

ポテトピールパイをジンで流し込むのが粋な映画。食べてみたいような、食べたくないような(笑)
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