このレビューはネタバレを含みます
待ちに待った大好きなボンド。
休みの日に遅ればせながら鑑賞。
最高でした。
マドレーヌの過去。
ヴェスパーとの訣別。
親友との別れ。
そして新しい出会い。
のっけからピカピカのアストンマーチンがボコボコのスクラップになるド派手なアクションは健在。
化学と科学の見本市的要素もあり磁力の単独エレベーターやラップトップで遺伝子組み換えが行われる新技術には驚いた。(コロナと「日本」が随所に散りばめられていてなんだか不思議な感覚だった)
そして何より驚いたのはボンドがパパになったこと!あの独身色男がついに…
マチルドに朝ごはんを作る彼の青い目はとても優しさに満ちていた。
僕がダニクレボンドを好きな理由の1番は「紳士であること」を映画を通して教えてくれるところ。
ボンドならどう歩くか、どうやって腕時計をはめるか、どういうジョークを飛ばすのか、何を考え何のために走るのか。
かっこいい男になりたい、そう思うお手本にはいつもジェームズ・ボンドという大きな背中があるのです。
シリーズ5作を通して死んだ方がマシな拷問に遭い、大切な人を失い、心も身体もバラバラになりそうになるも何とか生き延びてきたボンド。
今作、悪運を恣にした彼が穏やかな気持ちで死を受け入れた理由はもう2度と愛する人の頬に触れることができないことを悟ったためでした。
美しい最期を見せてくれた総てのスタッフ、コロナに負けずしぶとく公開を待ち続けた総てのファン。
色んな人に感謝をしながら映画館でその最期を見守れることに大きな幸せを感じました。
ありがとう、そしてさよなら、青い目のボンド。
いつかまた会える日まで。