"Hello, Sidney."
受話器から聞こえてくるボイスチェンジャーの声、そしてムンクの『叫び（Scream）』を彷彿とさせる「死神マスク」。ホラー／スプラッターの巨匠、ウェス・クレイヴン監督の代表作『スクリーム』。シリーズ4作まで製作された後、ウェス・クレイヴン監督が逝去。流石にもう続編は出ないだろうと思っていたら、なななんと！今年（2022年）に11年振りの続編が公開！せっかくなのでシリーズを復習することに。
始まりの『ハロウィン』（1978年）、ブームの火付け役となる『13日の金曜日』（1980年）以降、数多くのホラー／スラッシャー映画が制作されるが、（ブームによる大量生産の宿命として、）どの作品も似たり寄ったり。そんなホラー／スラッシャー映画に根付いた"お決まり"をネタにした本作は、人々に飽きられ下火となったこのジャンルに対する風刺と、（当事者である）ウェス・クレイヴン監督の自虐が詰まった作品のようだ。そんな形で新たなスタイルを生み出してしまうところが、巨匠たる所以。
ホラー映画の"お決まり"ネタにニヤニヤし、そこそこ返り討ちに遭う殺人鬼の動きに笑い、誰が犯人なのかを考えワクワクする。最高のスラッシャー・エンターテイメント！
