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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のpopcornのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

2018年劇場鑑賞30本目。

本当に恥ずかしながら光州事件については全く知らず。1980年に(厳密な区分は分かりませんが)先進国である韓国で、このような凄惨な事件が起きていたとは驚くばかりです。

内容的には個人の好みの問題なので難しいところですが、中終盤は明らかに盛り過ぎで、言語的説明も過多に感じられました。

物語の筋からしてあんなに一人語りは要らないはずだし、タクシー軍団によるカーチェイスもはっきり蛇足だと思いました。
主人公を含む人々の人間性や時々の心情は、おにぎりをサービスされて現場に残した人々に思いを致す顔、タクシーでの記者の座り位置の変化、軍の人間が検問の際に分かっていながらあえて主人公らを見逃すといった表現で充分に伝わりませんか。
本作が単なる娯楽作品でないからこそ、過剰な演出・脚色は、本来の史実が持つ力をかえって損ね、学ぶべき教訓を暈してしまっていると思えてなりません。

軍による弾圧シーンの迫力や緊迫感は、年初の『デトロイト』を彷彿とさせるものがあっただけに、少々残念でした(中盤までは凄く良かったのに。。。)
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