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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のmarutabatsuoのレビュー・感想・評価

3.7
恐ろしい弾圧の映像に怒り、平凡な小市民の人としての行動にのめり込んだ。 1980年、韓国政府、軍が市民を激しく弾圧した光州事件を舞台にした実話ベースの作品。主役を「デモなんかやって迷惑かけるから政府が取り締まっているんだ」くらいの平凡なタクシー運転手にしたのが勝因

お金が欲しくてドイツ人記者を光州へと乗せるのだが、現地で見た光景から少しずつ事態が浮かび上がってくる様子がとてつもなく恐ろしい。 全編を包むユーモアと人情、出てくる人すべてが口は悪いが心根が優しく人間的。だからこそ、あの残虐さに心から怒りがこみ上げる

カーチェイス場面はちょっとやりすぎでウエットさが鼻につく場面もあったのだが、2人のバディ感も秀逸でまあ素晴らしい映画でした。巨大ホールなのにマイナー作品が多くて、いつもガラガラのシネマートでで立ち見出ているのを見たよ。