ぷー

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のぷーのレビュー・感想・評価

3.9
韓国で、たった40年前にこのような惨劇が起きていたということを、この映画を通して知りました。

軍隊が、無抵抗のケガ人やそれを運ぶ人に対し銃を発砲したり、
デモに参加する人々を容赦なく警棒で殴りつけたりするシーンは衝撃的で、
これがたった40年前の出来事だとは信じがたかった。

自分が捕まることを覚悟で、新聞を刷り真実を伝えようとした人もいました。実際に彼らの新聞は人々の手に渡らなかったかもしれないけれど、

彼らのように自らを犠牲にしてでも真実を伝えようとした人や命がけで軍に立ち向かった人、

彼ら一人一人の力が、ピーターとタクシー運転手を光州から脱出させ、世界に光州の出来事を報道させたのではないか、と感じました。

銃口をむける軍人に対し、武器を持たず立ち向かっていくというのは、映像を見るだけでも非常に恐ろしいものでした。

でも彼らは向かっていきました。
命がけで戦った彼らがいなければ、もしかすると今の韓国はなかったかもしれない、今も韓国は軍事独裁のままだったかもしれない、そう考えると、彼らの命は無駄ではなかったのかもしれません。
しかし、それでも、国を引っ張って行く力や未来のある若者たちや弱い市民たちを次々と攻撃していった軍隊の過ちは許されるべきではなく、光州で起きた真実を伝えていかなければならないと思います。
ぷー

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