せびたん

ライオンは今夜死ぬのせびたんのレビュー・感想・評価

ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)
2.0
学生時代にヌーベルバーグにハマったことがありまして、ジャン=ピエール・レオーは私のヒーローのひとりなのです。

久々に彼を見た冒頭のシーンでは特殊メイクしてるのかな、それともよく似た別人かな?って思いましたが、喋り出したら間違いなくジャン=ピエール・レオー本人でした。老いてたし腹が出てた(あれは詰め物かも?)けどいくつになってもかっこいいな。そして懐かしい。まさかの高齢での映画出演、しかも主演。嬉しすぎます。高齢になると出演を控える役者さんもいると聞きますが私はこうやって出てくれるほうがうれしいです。そしてお元気そうで何よりです。

そんなわけでジャン=ピエール・レオーがずっと映ってる前半は楽しかったです。やがて子供たちの露出が多くなるにつれ、どうでもよくなってきました。

また映画内映画のほうが構図的に楽しかった気がしたので、本作はトリミングされてたかもしれないですね。これは自宅観賞派にとっては1番の受難です。私は映画は興行であると同時に、芸術表現行為でもあると思いたいほうなので、トリミングにはとりわけ腹が立つのですが本作ではあまり気にならなかったかな…( ̄▽ ̄;)

作中、ヌーベルバーグの手法が使われていたので、最初は懐かしく見入った&今の技術でヌーベルバーグが見れるのが楽しかったものの、ちょっと長すぎたような気が。作品が求める必然性はなかったような気がしてなりませんでした。一度そう感じてしまうと、今さらヌーベルバーグでもないだろ、と思えて仕方なかったです。なんだか育ちのよさそうな子たちを相手にやってるとヌーベルバーグごっこに見えて私には合いませんでした。

むしろひたすらジャン=ピエール・レオーを撮り続けてくれればよかったのに。。
この映画に私が望んでいたのは、そういう愚直さだったみたいです。
またいつか老境のジャン=ピエール・レオーが見たくてこれを観るかもしれなくて、そのときはフラットな気持ちで観始めるだろうから印象が変わるかもしれませんが。老境にさしかかった男が「死というものが分からない」と呟く冒頭はおもしろいなと思ったので。その年代の心境はまだよく分からないけれど、意外とそういうものかもしれないなとかいろいろ考えながら観れましたし。


ところでジャン=ピエール・レオー以外の私のヒーローはといいますと…。

シド・ヴィシャス、ジョニー・ロットン、レザーフェイス、ピンヘッド、チャッキー、フランクンフルター、ピーター・ジャクソン、ジャン=ポール・ベルモンド、森雅之、石井聰亙、あたりです。

ヒロインといいますか私のアイドルはといいますと…。
ジェーン・フォンダ、ブリジット・フォンダ、クロエ・グレース・モレッツ、ジェシカ・ハーパー、京マチ子、肘井美佳、薬師丸ひろ子、松井玲奈、悪魔のいけにえ2の女の人、あたりです。

こういうのって列記してるだけて楽しいな。笑
せびたん

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