ライオンは今夜死ぬの作品情報・感想・評価

ライオンは今夜死ぬ2017年製作の映画)

上映日:2018年01月20日

製作国:

上映時間:103分

3.7

あらすじ

南仏ラ・シオタ。年老いた俳優のジャンは、昔愛した人を訪ねて古い屋敷にたどり着く。誰も住んでいない屋敷の中では、地元の子どもたちが映画撮影ごっこをしていた。子どもたちと共に映画撮影をはじめるジャン。撮影が進むにつれて、ジャンの元妻ジュリエットとの関係が次第に明らかになっていく…。

「ライオンは今夜死ぬ」に投稿された感想・評価

moimoi

moimoiの感想・評価

3.9
演じること、映画をつくること、追憶の手触り。
人間の心は今はない人やものに手を伸ばすすべをもっているのだと知った。
ジャン・ピエール・レオーといえばやっぱり「大人はわかってくれない」だが、老いてこその美もそこにあった。
ジャン=ピエール・レオってすごい。若い子供たちとは対照的に死に近い。彼がアップで映るたびに感じることが出来てしまう。
こどもの頃の感性に戻りたい時ってあるよなあ〜〜〜。
死は出会いかあ。なるほどです。
学生時代にヌーベルバーグにハマったことがありまして、ジャン=ピエール・レオーは私のヒーローのひとりなのです。

久々に彼を見た冒頭のシーンでは特殊メイクしてるのかな、それともよく似た別人かな?って思いましたが、喋り出したら間違いなくジャン=ピエール・レオー本人でした。老いてたし腹が出てた(あれは詰め物かも?)けどいくつになってもかっこいいな。そして懐かしい。まさかの高齢での映画出演、しかも主演。嬉しすぎます。高齢になると出演を控える役者さんもいると聞きますが私はこうやって出てくれるほうがうれしいです。そしてお元気そうで何よりです。

そんなわけでジャン=ピエール・レオーがずっと映ってる前半は楽しかったです。やがて子供たちの露出が多くなるにつれ、どうでもよくなってきました。

また映画内映画のほうが構図的に楽しかった気がしたので、本作はトリミングされてたかもしれないですね。これは自宅観賞派にとっては1番の受難です。私は映画は興行であると同時に、芸術表現行為でもあると思いたいほうなので、トリミングにはとりわけ腹が立つのですが本作ではあまり気にならなかったかな…( ̄▽ ̄;)

作中、ヌーベルバーグの手法が使われていたので、最初は懐かしく見入った&今の技術でヌーベルバーグが見れるのが楽しかったものの、ちょっと長すぎたような気が。作品が求める必然性はなかったような気がしてなりませんでした。一度そう感じてしまうと、今さらヌーベルバーグでもないだろ、と思えて仕方なかったです。なんだか育ちのよさそうな子たちを相手にやってるとヌーベルバーグごっこに見えて私には合いませんでした。

むしろひたすらジャン=ピエール・レオーを撮り続けてくれればよかったのに。。
この映画に私が望んでいたのは、そういう愚直さだったみたいです。
またいつか老境のジャン=ピエール・レオーが見たくてこれを観るかもしれなくて、そのときはフラットな気持ちで観始めるだろうから印象が変わるかもしれませんが。老境にさしかかった男が「死というものが分からない」と呟く冒頭はおもしろいなと思ったので。その年代の心境はまだよく分からないけれど、意外とそういうものかもしれないなとかいろいろ考えながら観れましたし。


ところでジャン=ピエール・レオー以外の私のヒーローはといいますと…。

シド・ヴィシャス、ジョニー・ロットン、レザーフェイス、ピンヘッド、チャッキー、フランクンフルター、ピーター・ジャクソン、ジャン=ポール・ベルモンド、森雅之、石井聰亙、あたりです。

ヒロインといいますか私のアイドルはといいますと…。
ジェーン・フォンダ、ブリジット・フォンダ、クロエ・グレース・モレッツ、ジェシカ・ハーパー、京マチ子、肘井美佳、薬師丸ひろ子、松井玲奈、悪魔のいけにえ2の女の人、あたりです。

こういうのって列記してるだけて楽しいな。笑
るる

るるの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

なんだろう、ずっと本題なはずなんだけど、早く本題に入れと思ってしまった

映画を撮りながら死について考える、子供達と映画を撮ることになるまでが長すぎて焦れた、乗り切れないまま…

でも気持ちの良い風が吹いてた、海の匂いと

これは映画館でのんびり見て贅沢気分を味わうべきだったかも

ライオン、CGっぽくてチョット残念、でも良かった
なむ

なむの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

20180505:素晴らしい映画。ラスト、頑なに目をつむらない主人公に胸を打たれた。
notitle

notitleの感想・評価

3.6
ふとした事から、かつて住んだ家で子ども達が映画を撮り始める話。死と向き合い、子どもと接し、映画を作る歓びを憶い、生に触れる。過去への後悔に苛まれながらも、ドキュメンタリーの如く進む触れ合いから、取り戻してく。死は点であり、止むことはない。
「人生は死と手を携えて生きること」

この映画、ずっと"死"について追っていくストーリーなのに、まだまだ死を感じさせない子供たちが、とても対照的ですごく眩しくて、ほんとにたくさんの"生"ばかり感じる。それがすごい。

自分の死を想ったり。誰かの死を想ったり。
すでにわたしにもある、そんな混沌とした時間。

だけど、死があるから"生きる"って素晴らしいんだ。こんなにも現実は眩しいんだ。あぁ生きなくちゃって思わずにはいられない◎

南仏いきたいー街並み綺麗すぎるだろー
ち

ちの感想・評価

3.9
のびのびとした映画で良かったなぁと思う。原色を散りばめた配色にゴダールを感じつつ、南仏の空間に拡散する丸みのある光が印象的だったなと思う。特になにか明確に意味を回収するわけでもなく宙ぶらりんなまま物語を終えるというのは作為的でなくて自然でいいなとも思う。湖の煌めきと美しい女ってのは無限に見てられるモチーフの組み合わせですね。
美しい風景に美しい音楽。ハッとするような色づかいや、夢のような光の演出がとても素敵。湖のシーンは現実とは思えないほど綺麗で息を呑みます。
ポーリーヌ・エチエンヌのかわいさが異常で、彼女の持つ儚い魔法のような魅力はこの映画にとって必要不可欠ですね。それにしても何かの間違いかと思うくらいかわいい。
『大人は判ってくれない』のジャン=ピエール・レオが主演で、序盤、当時の彼と同じような年頃の子どもたちが当時の彼と同じような悪戯をして喜ぶ姿はなんとも感慨深くて良い。
グッとくるシーンがたくさんあるし、映画への愛が爆発してて心を掴まれる。唐突なライオンの出現も、ありえないしすごく変なのにごく当たり前のことのように描写されていてすごく良いです。好き。
中庭

中庭の感想・評価

4.1
ジャン=ピエール・レオと、彼を囲む子供たちの質問会兼昼食会のシークエンスが素晴らしかった。教育という制度そのものへ懐疑的・牽制的な視線を崩さないジャン=ピエール・レオと、「この人なんか変」と思いながらも明らかに凄い人だ、という相反する感情をないまぜにした状態で彼に接する子供たちのやり取りが、人間の手によって作られたハリボテの原風景の最も美しいバージョンを提示していたように思う。幽霊が湖面に沈みゆくフィックスショットの水面に浮かぶ泡は呼吸の消失を痕跡として示し、奇跡のように印象的なものとなって忘れがたい。最後のライオンの登場で黒沢清の『リアル』における首長竜を想起したのは自分だけではないはず。
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