家族のひとりが不幸にも自死してしまったとき、残された者たちはどう気持ちの始末をつけていけるのか。
実際にそうなれば、とてもじゃないが前向きに捉える事など不可能で、多かれ少なかれなんらかの自責の念に駆られ続けるひとがほとんどであろう。
そうした重いテーマに挑んだ本作だが、幾ばくかの救いを暗示して終わった事にはほっとしました。
映画をエンタメとして捉えた場合、この題材ではどんなに頑張っても分かりきったような、あるいは訳知り顔での落とし込みが難しいところへの挑戦とその覚悟はひしひしと感じました。
観る側もそういうものとして観に行かないと、疲労感だけが残るかもしれません。