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君の膵臓をたべたいのぉゅのレビュー・感想・評価

君の膵臓をたべたい(2018年製作の映画)
4.0
2021年 鑑賞 21-216-10
金ロー にて
住野よる先生のデビュー作の小説が原作。牛嶋新一郎監督・脚本の、アニメーション作品。
劇中の舞台は、富山県高岡市がモデルで、第22回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品。

主人公の「僕」(声: 高杉真宙さん)は病院で偶然「共病文庫」というタイトルの文庫本を拾う。それは「僕」のクラスメイトである山内桜良(声: Lynnさん)が綴っていた秘密の日記帳であり、彼女の余命が膵臓の病気により、もう長くはないことが記されていた。「僕」はその本の中身を興味本位で覗いたことにより、身内以外で唯一桜良の病気を知る人物となる。「山内桜良の死ぬ前にやりたいこと」に付き合うことにより、「僕」、桜良という正反対の性格の2人が、互いに自分には欠けている部分にそれぞれ憧れを持ち、次第に心を通わせていきながら成長していき...

原作はちょっと読んだ気がする(角野先生の別作品かも?)。実写映画は鑑賞済。
彼のナレーション、彼女の葬儀のシーン始まり。
“昔の人は肝臓が悪かったら 肝臓を食べて...”
彼女の台詞から、唐突に始まるOP。遅咲きの桜、「共病文庫」、「それ私の!」...
入口はザ・青春なのに、唐突に告白されるお涙頂戴展開。でも、彼はあっさり塩対応。そこが青春っぽくない。

“私は君をつきあわせたいだけ”
ホルモン焼き、金的、繋がる2人の手、死ぬ気になれば何でも出来る、喫茶店、桜が春に咲く理由、メアド交換、ケーキの美味しいカフェ、中学からの親友、夕暮れの海、「君は本当に死ぬの?」、「死ぬよ こんなこと言えるのは君だけだよ」、ひと夏のアバンチュール、「恋人を作る気があるの?」、「あるって言ったら 君がなんとかしてくれる?」、駅に集合、旅行、トンネル、彼の下の名前、もつ鍋、相部屋、予約の手違いでいい部屋に、「ちなみに今全裸だよ」、●●●ール飲料(※未成年は真似しないでね!)、真実か?挑戦か?、今までに一番嬉しかったことは、君に出会えたこと、は・こ・ん・で!、「本当は死ぬのが怖いって言ったら、どうする?」...

ガム君(声: 福島潤さん)、恭子(声:藤井ゆきよさん)も登場する。未来パートないから、そこまで出番は... と思っていたが、あの部分のパート、忘れてた...

小さな頃から好きな本... 「星の王子さま/サン=テグジュペリ」、彼女の家は、彼女の部屋以外は伽藍堂、「ただのハグだよ」、あの雨の夜、彼女の本音、彼の本音、パスタ、ボウリング、カラオケ...

“あの笑顔が確実に彼女を蝕んでいた...”
“君にとって 生きるって何?”
“生きるって誰かと寄り添うこと”
“本当に君には色々教えられる”
“最近妙に人の体温の温もりを欲する”
自分の悪い部分を誰かに食べてもらうと、その人に魂が移る。まさに “生きる” ということ。昔の人も、ある地方の人も、彼女も、それを生まれながらに知っていたのかも。

“私こんなに思われていたんだ 死ぬ時はちゃんと言うよ”
綺麗な夜景、美しい花火、そして、あの2人。退院した彼女だったが...

ガム君と弟たちの光景、ほっこり!彼は変わった?いや彼女によって変わった。彼女から言わせれば、変わる選択をした。そこに染みていたのに... まさかの展開...

“好きな本はひととなりを表す”
桜良の母(声: 和久井映見さん)と彼の対面からの回想が... あの本の内容が... 遺書... そして、●の●●●●を模したシーンが... 君に憧れていた... そこに繋がるのか... 泣いていいですか?はずるい。桜と春。両者は両者に会うために生まれて来たんだな。そういう意味では、生きるということは、会うべき人に出会い、寄り添い、互いに必要とされることなのかもしれない。

作品としても、春樹も、桜良も、恭子も、ガム君も、私個人的には好みだ。ラストの実写に繋がる展開、お墓に落ちる●の●●●も最高だった。
ぉゅ

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