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サイモン&タダタカシのkazataのレビュー・感想・評価

サイモン&タダタカシ(2017年製作の映画)
2.0
近年のPFFのスカラシップ作品ってなんでこうも面白くないんだろう……最後に面白いと思えたのは石井裕也監督の『川の底からこんにちは』かな。
(ぴあの名誉のために言えば、それ以前は結構面白い作品揃いの印象があるんだけどね…)

まずさ、冒頭のアニメシーンでタダタカシのイラストと須賀健太くんが全然違う(似てない)のが普通にノイズなんですけど……一応サイモンがタダに一目惚れした思い出描写なんだよね、これ。
("ラオウ"っぽいイメージから実写のタダ=須賀くんを映されても、その後の文化部系の冴えないキャラとも相まって、全く繋がらないからノれないんですけど!)

(映画内映画の中で女性キャラ化したサイモンが描かれているから彼は”受け”ってことだよね。だったらなおさらカワイイ系の須賀くんに一目惚れするか!?もっと男っぽい見た目or惚れるエピソードが無きゃスッと飲み込み辛いんだよな…)

繰り返しになるけど、サイモンは会った瞬間にタダのことを友達以上の恋愛対象として見てるんだからさ、例えばタダが井之脇くん演じるヤンキーに壁ドンされて顔が接近するシーンとかは、横でビビって心配してるんじゃなくて”ヤンキーに羨ましさを感じちゃう=嫉妬する”的なリアクションをした方がBLコメディとしてよくない!?
(練習キスシーンもスカす感じで撮ってるけど、サイモンのリアクションを全く映さないとかセンスを疑うんですけど!)
(こちとらタイドラマ見まくったおかげでBL耐性ついてるわけでね……BLナメんな!って言いたい 笑)

撮影技術的な拙さとか低予算みは全然許容するし、荒唐無稽な展開やコントもいいからさ(全く面白さを感じなかったけど)、サイモンとタダの間の感情の揺れ動きはしっかり描いてよ!

(タダが歌う劇中歌だけは良き!)


(以下、ラストシーンに触れます↓)


ラストはどうしてもサイモンとタダの決別=切ないシーンに見えるんだけども(ジュースを投げる瞬間のサイモン単独カットのせいで…)、その後のアニメシーンでサイモンが希望に満ちた感じで終わっているのが解せない。。。
(途中のジュースのフリがあるから、サイモンの投げたジュースがタダに届かず地面に転がった時点で悲しい未来の暗示でしょ……ってか、このカットでタダがまるでもう存在していないかのように見えるから、「え!?もしかしてタダって死んでた?」って思っちゃったよ)
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