"ヴィジランテ"
1974年に公開されたチャールズ・ブロンソン主演による『狼よさらば』のリメイク。オリジナルは未見。
オリジナルでは主役のポール・カージーは建築士なのだそうで、リメイク版では外科医に設定が変更されています。
医師である以上、善悪関係なく命を救わなければならないという使命感溢れる一面と、裏では悪を懲らしめる処刑人というギャップが見事でした。そういう意味ではこの変更はアリでしたね。
そのポールを演じたのはブルース・ウィリス。フードを被って、次々と悪を懲らしめる自警団きどりの姿。
ん？どっかで見たことあるぞ。
M・ナイト・シャマラン監督の『アンブレイカブル』のデヴィッド・ダンと同じじゃん！
劇中で自警団気取りのポールを「コミックのヒーローじゃあるまいし」と揶揄するヤツがいましたが、まさにそのとおり。
しかし、デヴィッドとは違い、ポールは処刑人とはいえ、殺しに関してはド素人。
銃の扱いもおぼつかないのですが、外科医ならではの痛めつけ方なんかも披露して、意外とバラエティに富んだ殺しを見せたりもする。なので結構グロいシーンも多い。
特に自動車修理工場のシーンは、まさかなと思ったことを本当にやったのでびっくりしました(苦笑)。
こんなことをやらせる監督は誰なんだろうと思って調べたら、イーライ・ロスだったんですね。なるほど、妙に納得。
いや、むしろイーライ・ロス作品としてみたら、だいぶ控えめ。物足りないくらいでした。
とはいえ、全体的にテンポもよく、サスペンス要素も家族ドラマ要素も程よい感じで、この暇な時期に見るにはちょうど良い作品でした。
