【大林宣彦監督作品の今作は、檀一雄さんの同名小説の映画化です。】
個人的には、
比較的最近、大林宣彦監督のデビュー作『HOUSE/ハウス』👅を初めて観て、その異様な作風と、デビュー作でこれを撮った監督の才能みたいなものにビックリしたんですが、😅
今作『花筐』は、
大林宣彦監督自身がその『HOUSE ハウス』より以前に書き上げていた脚本を映画化した作品で、
『この空の花』、『野のなななのか』に続く戦争3部作の最終章だそうです。
その3部作の前2作を観ていないので何とも言えませんが、
正直言って、今作も途中から何を観ているのか分からなくなってきました。🤯
大林宣彦監督作品は観ていてキツネにつままれたような感覚に陥ります。🦊
🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚
【主要キャラクターみんな、リアルな感じがしません。】
・もちろん監督の意図した演技だと思いますが、
主人公:俊彦さんを演じた窪塚俊介さんは、普通に観たら大根芝居なんです。😣
とはいえ、馬鹿っぽいというか純真で憎めない主人公像でもあります。
・矢作穂香さん演じる美耶さんも、普通にダンスを踊っていたり、死ぬ間際の病弱な女性にはちっとも見えないんですが、😅💃🏽
観ている間はそんなことを気にするスキもないくらいテンポが早いです。
🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕🐕
【基本的にはみんな、戦争の被害者としての異様なキャラクター像です。】
・長塚圭史さん演じる吉良君も謎で不気味な存在です。
正論めいたことを言ってはいますが、勝手に他人の愛犬を殺していいわけがないんです。🐕
その時点で自分はずっと彼に対して嫌悪感がありました。👎
・対立する存在の満島真之介さん演じる鵜飼君もカッコいい風貌ですけど少しおかしな男です。
彼の常盤貴子さんとの恋愛関係もよく分かりませんでした。💃🏽
・門脇麦さんは今作の主題歌も歌っていますが、彼女が演じる千歳さんは、常にどこか遠くを観ているようなぼんやりした感じで彼女は彼女で不気味です。😯
・山崎紘菜さん演じるあきねさんは、その千歳さんとの奇妙な恋愛関係になりますが本人の言う通り、おそらく劇中では一番“普通“な女の子かもしれません。快活な良い子に見えます。
ちなみに、山崎紘菜さんは大林監督の遺作『海辺の映画館/キネマの玉手箱』にも出演していますし、彼女の出演次回作はハリウッド超大作『モンスター・ハンター』だそうです。
作品自体には不安もありますが、彼女の活躍には少し期待します。☹️
・「武田鉄矢さんは足が短い」ってよく聞きますけど、今作でもそう言われています。👨🏻⚕️
彼以外にも意外と豪華キャストが脇を固めています。
🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬🚬
【大林宣彦監督の作家性がなんとなく分かりました。】
・全編通して死の匂いが漂っていたり、😇
・明らかにグリーンバックで撮ったような不自然なシーンだったり、🟩
・急に人物の立ち位置が逆になったり、🔄
・カットがコロコロと目まぐるしく変わったり、🌀
・登場人物の会話の距離感が異常に近かったり、↔️
・急に全裸シーンが挿入されたり、
それから、
普通の映画なら万人に分かりやすく標準語で話すようなところを、あえて佐賀の方言として話すのは🏊♂️
インディーズ魂というか、変に大衆に媚びない映像作家としての大林監督の気骨も感じます。🎥
🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️🏊♂️
【『HOUSE/ハウス』👅よりも好感が持てるのは2点】
太平洋戦争直前の唐津市を舞台としているので、
①唐津市の地元の方々は今作を観ると嬉しいでしょうね。😁
中盤はかなり唐津くんちの映像が観られますし、そこは普通に美しいです。
②そして何より、
『HOUSE/ハウス』👅よりもはっきりと反戦メッセージが色濃くあります。
おそらく“反戦“が今作の1番のテーマでしょう。
この2点は好感が持てますが、現時点では理解し切れていない部分も多々あるのでとりあえず、5点満点中の半分の2.5点のスコアです。
なんせ、2時間50分、大林監督の描きたいことをギュウギュウに詰め込んだような作品なので、観るのにもパワーが要りました。😩
とはいえ、大林監督作品としては、
尾道三部作や『青春デンデケデケデケ』も、いずれ観たくなりました。