カランコエの花のややのネタバレレビュー・内容・結末

39分で綺麗にまとまっている作品。

タイトルである『カランコエの花』の花言葉である『あなたを守る』。
想像が及ばないことを理解しているつもりになって守りたいという難しさ。

何かをしてほしいわけじゃない。
秘めた思いを誰かに話せれば。否定せず聞いてもらえれば。大好きな人が笑っていて、そばにいることができれば。それだけで良かったのかも。

全体的に演技が拙い気もしたけれど、高校生の未熟さ･青さをリアルに表現している気もするし、エンドロールの語りはその真骨頂だった。

もし桜と仲直りしてハッピーエンドだったら「良かったね」で終わりそうな作品。
解決せずに終わったからこそ、どうすればよかったのか、何が正解だったのかと答えのない自問自答をしてしまう。
後味が悪くなりそうなラストながら、切なくも美しいエンドロールによって、苦しくはあれどなんだか嫌な気持ちにはならない作品だった。