福福吉吉

ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件の福福吉吉のレビュー・感想・評価

2.5
◆あらすじ◆
スペインのマドリードで老女が強姦の上に殺害される事件が発生し、刑事のベラルデとアルファロは捜査を始めるも、警察上層部はローマ法王の来訪を控え、事件を隠蔽してしまう。その結果、老女強姦殺人事件が連続して発生してしまう。

◆感想◆
個性が強すぎる刑事コンビが連続老女強姦殺人事件の捜査に挑む姿が描く作品であり、その事件の中で理不尽な警察内部の対応や刑事コンビのプライベートな部分の特殊さが本作を特徴づけていました。

ベラルデ刑事は優れた捜査能力を持ちますが、吃音により他者とのコミュニケーションが難しい人物となっており、相棒のアルファロ刑事は短気で暴力的な人物となっています。このコンビは均衡がとれていなくて、ベラルデの通訳としてアルファロがいるような感じで、そもそもこの二人が刑事であることが不自然で仕方なかったです。

そして、ベラルデとアルファロが追う事件は高齢の女性を強姦した上で殺人を行うという異常極まりないものになっているのですが、警察上層部は法王の来訪時にこの事件で世間を騒がせることを恐れて、もみ消そうとしており、スペインの警察はいったいどうなっているのかと苛立ちしか生まれてきませんでした。

ストーリーの大半が警察の在り方に疑問ばかりが浮かぶもので、事件に集中できないようになっていました。終盤になってやっと犯人に焦点が当たるようになり、刑事ものらしさが出てきて面白くなりました。

ラストは意外性があり過ぎて、呆然となりました。この結末を予想できる人はいないと思います。

観終わってみると、いわゆるミステリーサスペンスというものではなくて、ベラルデとアルファロという特殊な人物の生き様を描くドラマだと感じました。私には合わなくて可もなく不可もない作品だったと思います。

鑑賞日:2024年8月17日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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