『こっちが騙さなきゃ、世間に騙される！』
起承転結を明確にしたストーリングを学生のカンニングビジネスに落とし込んだ爽快過ぎず、王道と新機軸を合わせ持つ奨学金レベルの良作な仕上がり。
タイという国の貧富格差、学歴社会の闇に貧しき天才と裕福な家庭の子を学友という細い糸からカンニングビジネスへと繋ぎ紡ぐ物語は、スパイ映画的なスリリングさとティーンエイジャーの蒼きポップさでスクリーンを駆ける。
登場人物達に嫌味が無く、魅力的であることが(演者のルックスも含め)、カンニングという不正を主題にしておきながら、観る者に後ろめたさを感じさせないように構造配置している。後半に向かうにしたがって、主人公リンのそのスレンダーで美しい肢体の露出と髪型のアレンジで魅せる頻度を高め、スクリーンの画として映えるようにコントロールしているプーンピリヤ監督によって、カンニングという主題とティーンエイジャー物語を10代にだけでなく幅広い世代に向けてを最後まで飽きること無く観れる傑出した作品になっている。
また、ラストの落としどころも素晴らしい。
この世界は美しき自然に満ち溢れ、
人の世は理不尽で不公平なんだから。
・主人公リンを演じた、9頭身美女チュティモン・ジョンジャルーンスックジンのスタイルが良すぎ♡
