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ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男のswansongのレビュー・感想・評価

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リュ・スンワン監督の傑作ボクシング映画「クライング・フィスト」を思い出すなぁ。

あっちは実話から着想を得たフィクションだったし、 作風もケレン味たっぷりで本作とは全く違うんだけど、 「境遇の異なるふたりの主人公双方の挫折と葛藤をじっくり描きながら最終決戦になだれ込む」という物語の構造が似てるんですよね。

そんなリュ・スンワン監督作品のファンとしては、 どうしてもこの映画に対する注文が多くなってしまいます。
この映画も好きだけど。

まずボルグ/マッケンローの人物描写のバランスの偏り。
マッケンロー側の回想シーンが全体的にあっさりしすぎており、 この「悪童」に感情移入しづらい。
ここはもうちょっと頑張ってほしかった。

そしてもうひとつ気になったのは、 監督がドキュメンタリー出身のせいか、 肝心の試合のシーンが地味に見えてしまう点。

「これこそがリアルだろ!」とお叱りを受けそうですけど、 私はテニスファンじゃなくて、 「少林サッカー」と「ロッキー」をこよなく愛するただの映画ファンですから。
もっとド派手な「両雄激突」を欲していたのであります。

でもスヴェリル・グドナソン(ボルグ)とシャイア・ラブーフ(マッケンロー)の演技は、 どちらも良かったですね。
決戦が終わって空港で偶然再会したふたりが、 ちょっと照れながら言葉を交わすシーンは、 かなりグッときましたよ♪

「クリスタル・スカル」以来ずっと苦手だったラブーフくん、 なかなかやるやないか♪

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