低予算感を感じた。スペインのホラーと言えば『REC』が結構印象的だが、それに並ぶような何かは全くなかった。（『REC』を意識して作られている感はあった気がする。）最終の畳みかけシーンがなぜか怖くないのは残念。手法が手持ちカメラと音と作り手の気持ちだけでカオスを表現しようとしている感じで、もう少し何かが欲しかった。良かったのは半ば後半で主人公が街を歩いているときの逆回しの異様さ。あそこはキレイに怖かったと思う。コックリさんボードから出てくるものの怖さの表現として、間接的なもの（キッチンでの出来事など）と、実質的な表現（黒い人物）の両方があり、私は間接的なものの方が断然怖いと感じるのだが、そこが少ない気がした。それが私としては残念な要素。妹・弟のナチュラル演技が可愛いくて好感が持てた。
せっかく面白い家の作りなので（広いような狭いような不思議な空間）、そこをもう少し見たかったなぁ。長い廊下とか、たくさんある戸とか。左に妹たちがいると思ったら右にいて「なに？」って言ってたのとか、ああいうこと。面白い家だなと思った。
