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恋のしずくのariiiのレビュー・感想・評価

恋のしずく(2018年製作の映画)
4.3
Filmarks試写会にて。
川栄李奈ちゃんとても良かった。とても自然で、かわいくて、媚びてなくて。
わたしは日本酒について無知だったけど、これを観て、日本酒のつくり方はもちろん、日本酒の奥深さやお米の美しさ、人生をかけて日本酒をつくり守っているかたたちの想いを知ることができた。これからもずっと継承していってほしいな、と言ったらどこか他人事だけれど、日本の誇りだなと思った。
わたしはあまり日本酒を飲んだことがないけれど、様々な種類や様々な飲み方を見ていて、飲んでみたいな、知っていきたいなと思った。日本酒はお料理の美味しさを引きだすのかなと思ったり、ワインのような風味や味のものがあることや、温度で飲み心地が変わること、とんかつに合うなんて目からウロコだった。
また、大杉漣さんが出演していて、元気な姿を拝見して胸がぎゅっとなった。物語の中でも体調悪い部分があってつらかった。
個人的には有重役の中村優一さんがめっちゃかっこよかった。
広島の広大な土地や美しい景色、寒空の中の蒸米の湯気、大きな酒蔵を観て、広島にはこんな素敵なところがあるんだと思った。今までは修学旅行で訪れたことしかなかったので、どうしても原爆のイメージが強かったから、イメージが覆りました。
広島へ行って、広島酒や西条酒を飲んでみたい。旅行の候補に入りました。橋づくしやってみたい。
限りとて 別るる道の 悲しきに いかまほしきは 命なりけり
これは源氏物語に出てくる桐壺の一首。今を限りに死して別れゆく悲しさ。なんとかして生きたいものです。病がいよいよ進んだ桐壺更衣が生きたいという心の想いを叫んだ歌。
乃神の奥さんは自分の状況を重ね、命なりけりという言葉を残し、日本酒に希望を託したのかな。
実際に命なりけりというお酒も販売されているようで、広島への想いやこの映画のパワーを感じた。
観たら絶対日本酒に興味が湧く映画です。
とても温かくて、広島の魅力がたくさん詰まっていて、日本の良さも感じられる。
詩織の成長していく姿や周りのかたたちの温かさに触れて、観ていて温かい気持ちになれる映画でした。
涙を流さないまでも感動はしたし、わたしは結構好きです。
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