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ある男のariiiのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
3.8
気にはなっていたけれど仕事が忙しくて観れていなくて、日本アカデミー賞取ってからようやく観に行けた!

自分は何者なのか。
はたまた目の前にいる人は何者なのか。
信じているものの真実とは。

名前を変えたところで過去は変わらない、変えられない。
子どもは親を選べないけれど、幼少期の育てられ方や環境はそれぞれの人生の土台を作る大事な時期だと痛感する。
変わりたくても、切り離したくても、頭から消えないものに苦しむことって誰しもあるだろう。
嫌な記憶や消したい過去が簡単に消せたらどんなに楽かと思うけれど、自分自身の問題は自分自身で乗り越えないと解決しなくて。
人の温かさや優しさに触れることで少しずつ自分の中に変化を起こして、いつか人にも自分自身にも優しくなれたら、変われるのかな、とか思ったり。

生きていたらいろんな人がいて、知らなければよかったことなんて山ほどあって。
一見幸せそうに見えても闇があったり。
たとえ信じている人やものに嘘があったとしても、一緒に過ごした時間に嘘がなければそれでいい気もするけれど。
自分が幸せだと感じられて、今この瞬間が楽しいと思えるのなら、それは幸せってことだよね。

作品のセリフにもあったけれど、せっかくこの世界に生まれてきたのなら、生まれてきてよかったなって思えるように生きたいし、自分の大切な人にはそう生きてほしい。

窪田正孝さん、かっこよかったなぁ。
安藤サクラさん、めっちゃ良かった。
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