大げさな設定だなーと思いつつ、ぴあ調査の初日満足度が高かったとのことで、鑑賞。
序盤はベタベタな展開で、鼻で笑っちゃう場面もあり、でもどんどん騒ぎが大きくなっていくうちに、これどうやって着地させるんだろう…と心配が募っていくのです。すげー偉い人が仲裁に入っても事態収拾の糸口が見えないどころかますます立場の違いが露わになって…というところで、風向きが変わり始める二人の邂逅がとても印象的。チャンスはあるぞって希望を持てる、ハッピーなカットでした。
終盤、とある人物による「前を向こう」という発言が個人的には痛かった。前を向くのってたいへんだよね…。それがとても難しいときだってある。そういうときはどうしたらいいの？と、当事者たちの思いにようやく寄り添えてから、僕は泣きそうになっていくのです。そして、原告側弁護士の掘り出し物によって話は思わぬほど重く深くなっていくんだけど、それをきっかけに、罰するよりも寛容であることを選択した法廷の結末に、単なるフィクションの感動を超える、エンターテインメントとしての高揚と、自分の中にある人類愛を感じ、晴れやかな気持ちになったのです。
