レバノンの首都ベイルートの
難民キャンプに暮らす
パレスチナ難民のヤーセルと
レバノン人で右派の「レバノン軍党」の熱心な党員のトニー
ひと言の謝罪で済む筈の些細な喧嘩から
マスコミや国を巻き込む大きな裁判になっていく
個人と個人として向き合えば
拳を向け合う事も
銃を向け合う事も無い筈なのに
民族 宗教 思想 政治 国……と
一つの くくりに属した途端に
結論の出せない「正義と正義の闘い」になってしまう
どちらが より大きく傷ついたか
どちらが より深く絶望したか
どちらが より多く失ったか
そうやって
哀しみや怒りを競い合えば
哀しみも怒りも 増幅するばかり
レバノン情勢について無知な私にも
普遍的なテーマとして深く考えさせられる映画
そしてエンターテインメントとしても
吸い込まれるような
良く出来た 法廷劇だった
「怒り」と「許し」
「復讐」と「赦し」について考える
＊10/8 劇場鑑賞
