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スパイダーマン:ファー・フロム・ホームのmのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

青春映画としてもスーパーヒーロー映画としても限りなく完璧に近い驚異の出来!前作も素晴らしかったけどそれを上回った・・
アベンジャーズ無き後のヒーローとしての責任の重みと、青春を謳歌したいという切実だけど甘い軽やかさのドラマの両輪のバランス感覚が絶妙。演出・脚本の見事な練りっぷりに役者達の尊さよ・・ジョン・ワッツ監督、お見事です。
サノスの指パッチン事件を『パッチン組』というパワーワードを使いながら軽妙にギャグにしつつ、エンドゲーム以降の最初の一手のヒーロー論としても完璧。一夏のそれぞれの恋の描き方も素敵。

若手達のキュートさと演技力は更に増してマジ尊い・・トム・ホランドは完璧だしゼンデイヤもマジで最高。MCU版のMJは監督とゼンデイヤのお陰で、他に類を見ないタイプのヒロインになっている。他の子達もみんな尊い・・としか言いようがないし(「Baby〜」「Baby〜」の所は可愛すぎて爆笑)、マリサ・トメイakaメイおばさんのエロ可愛いさは増すばかり・・
ジョン・ファヴローも良かった、あの機内のシーンでは思わず泣かされてしまった・・完璧な「アイアンマン」のエピローグ。ツェッペリン・・ずるい・・
今回フューリーのキャラがなんか変わってるなと思ったらエンドロール後でなるほどそういう事ねと納得、いやそれにしても「キャプテン・マーベル」に続きベン・メンデルソーンの可愛らしい事!

そして何と言ってもミステリオ(ベック)ことジェイク・ギレンホール!ジェイクが引き受けたなら絶対こういう役だろうと思った・・生き生きと楽しそうに演じていましたね。良かった。特に仲間達を一人一人労っていくシーンは爆笑した・・あれはズルい。後半はこの手のヒーロー映画の撮影中に役者が着てるマーカー付きの衣装を完全にそのまま着てるのには笑いつつも深読みもできる。MCUスパイダーマンは悪役に小市民的な悲哀があるのが良い。


アクション・シーンは前作から大幅にグレードアップ!たっぷりと繰り広げられるアクションの数々は濃密で趣向が凝らされたものばかり。


ただ個人的にちょっとこれは・・と思ったのはラストでベックによってスパイダーマンが罪をなすりつけられる展開で(全世界に正体をバラされるのはアリだと思う)、続編を見越した展開だとしてもこの映画は単独の映画としてもう少し綺麗に終わらせて欲しかった。ここから先は追記です。観た後は本当に商売目的のように思えて不快だったんだけど、見終えて時間が経った今はそのグレーさこそが、『フェイク』の情報が世界を混乱させるまさに『今』を反映しているのだとようやく理解できた。マーベルスタジオは絵空事ではなく『今』と向き合うヒーロー映画を作ろうとしているのだろう。
「What the f」シメは是非次もお願いします。

あと本編とは関係ない事だけど、ソニーは相変わらず宣伝で映像を見せ過ぎだと思う。MJの「スパイダーマンなんでしょ?」は初見で驚きたかった。


そしてまさかのJKシモンズ!!!!想定外過ぎてマジで驚いた・・!これは次回作でベンおじさん役でトビー・マグワイア登場の可能性マジで出てきましたよ・・!


「アベンジャーズ エンドゲーム」という化け物映画を放った後も息切れせずに、これからのヒーロー映画の道を見据え続けるマーベルスタジオの心意気、恐るべし。
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