tetsu0615

グレタ GRETAのtetsu0615のネタバレレビュー・内容・結末

グレタ GRETA(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

いやーグレタ怖えぇぇぇ笑

いい人そうなおばちゃんが実は恐怖のサイコストーカーだった映画として十分に楽しめるスリラー映画。
最初は独り身で寂しそうなおばちゃんだったのに、少しずつ少しずつ迫り来る気持ちの悪い感じからラストのスキップ混じりのサイコっぷりまで終始ねちっこく恐ろしいストーカーっぷりを発揮し、フランシス(クロエグレースモレッツ)を翻弄し、憔悴させていく…
正直、「なんでこうしないんだよ!」「こうすれば解決だろ!」「なんでそうなるよ!」みたいなツッコミ処は散見されるのだが、とにかくグレタのサイコっぷりをハラハラしながら楽しむべき作品と言えるだろう…ツッコミ処はやっぱ多いけど笑
フランシスの親友のエリカが遊んでそうな感じに見えて実はしっかりしていて良いポジションだった。

フランシスは地下鉄でカバンを拾う。持ち主はグレタという女性だった。彼女にカバンを届け、親しくなっていくフランシス。しかし、彼女の恐ろしい秘密を知り距離を置くフランシス。しかし、グレタは…

フランシスがカバンを拾う。中身を確認し駅員に届けようとするが誰もおらず自分で届けることに…
エリカの言う通り、自分で届けようとするか、普通?警察とかで良くない?中身すぐ見ちゃう?などとカルチャーショックなのかなんなのか分からないツッコミを余所に、ついにフランシスとグレタが出会ってしまう。隣人と言うドンドンと鳴る物音、娘の存在など後々出てきそうな要素が散りばめられつつ、フランシスは亡き母を重ねるように、グレタと親しくなっていってしまう…
犬を引き取り、一緒に料理をしたり、散歩したりとここまでは平和。
しかし、彼女の秘密を知ってしまい(プチネタバレ注意。しかし予告編でやっているか…)
グレタは何個ものカバンを持っており、今まで拾った人を記録していた。親切に届けてくる人を現れるように何個ものカバンをそこらじゅうに忘れ物として置いてきていた…それに気づいたフランシスは次第にグレタのメールや着信を無視し距離を取ろうとする…
いきなりフランシスは動揺しすぎ笑上手いこと切り抜けてちょっとずつ距離を置かないと危ないの分かるでしょ!なんて映画を見すぎた人の意見なんて露知らず、無視され続けているグレタはフランシスの職場や家などに現れストーカー行為をエスカレートしていく…

不意に現れるグレタのそこにいるだけの恐ろしさというか存在感を出すのがさすが!ガムのような粘着質で彼女の友人に近づいたりとやりたい放題!店に来たら暴れるしと…あの時点でもう少し拘束出来ないか?なんて思いつつ、フランシスはウソをついてグレタから離れようとし…などいう火に油を注ぐ行為でついにグレタは実力行使に…

ここからは最後まで言っちゃいます

いつの間にか侵入していたグレタに麻酔を盛られ(少しは用心しとけよ…)、拉致されるフランシス。ピアノの裏の隠し部屋(あぁ、やっぱり…)の箱に閉じ込められるフランシス…がそれは夢で部屋にはエリカもいるし、父と町を離れるためエレベーターに乗って一安心…と思ったらエレベーターが縮み始め…ミスリードの盛り上げのためとは言え、要るのか?このシークエンス…
というわけでグレタに拉致監禁されてしまったフランシスはピアノレッスンや料理などをさせられ、追い詰められていく…とここで逆襲!指を切断し気絶させる!(トドメさすか、拘束しろや…)脱出するため色々と探るなか、かつての犠牲者を発見するも再び捕まり…(おいおい…)とまあ、なかなかツッコミ処はありつつもそこはグレタのイカレっぷりでカバー。
SNSでのやり取りで把握できてしまった気でいるあたりは現代批判?てな感じでようやく気づいた父親は探偵を雇い、その探偵はうまくたどり着いたのに不用心すぎてアッサリ殺されるというお粗末な展開
普通の探偵、銃持ってます?とか家のなか入っちゃう?とか考え出したらキリがないけど、ピョンピョン跳ねながら注射ぶっ刺し、探偵にトドメをさすグレタのクレイジーっぷりに満足するのでご愛嬌。
このまま、フランシスはアウトでさらに次の犠牲者が…なんて思わせたらなんとエリカが変装してグレタに一杯盛ってやった!という展開で、エリカの好感度は急上昇!(そもそもしっかりしてて好感度高かったけど)で、そこで拘束しときなさいよ…と思いつつグレタまだ動けるんじゃない?みたいなハラハラをさせ、最後にはグレタを箱に閉じ込めてハッピーエンドかと思いきや、箱の鍵代わりにしていた置物が揺れてずれ始めて…でこの物語は終わる。

登場人物の(比較的油断しすぎでアホな)行動の数々にツッコミ処は散見されるものの、「親切が仇になる」という悪夢的な展開と自身の娘への異常な愛、その娘を失った寂しさが生み出してしまったモンスターのグレタのサイコっぷりにハラハラするスリラー映画になっている。
グレタへの同情要素は皆無でひたすらサイコパスモンスターストーカーとなっているのはむしろ良いのでは?(ラストの箱の振動とかT-REXかゴジラだよね?扱い笑)余計なことは考えず、グレタの恐ろしさを味わいましょう!
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