tetsu0615

ARGYLLE/アーガイルのtetsu0615のネタバレレビュー・内容・結末

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

思ってたよりも面白いじゃん!ってのが率直な感想。

スパイ小説家の小説が現実に?というファンタジーとも言えるような設定かと思っていたら、実は…という捻りもあり、スパイ映画らしく誰が本当に敵で誰が本当に味方なのか(キングスマンと同じキャストがいるのでそこも疑ったり)という展開もお見事。マシュー・ヴォーン監督らしさ溢れるハイスピードなアクションやスローモーション、カラフルに彩られたクライマックスのアクションまで"らしいな"って感じのアクションが心地よく楽しめた。

最後にはサプライズもあり、あのシリーズとのリンクも見られる?などファンサービスもしっかりあったりと満足!(配給会社違うような気がするけど大丈夫?)

予告篇の流れでアーガイルの活躍とその仲間たち、カーチェイスなどで観客を惹きつける。さすがに無茶苦茶なカーチェイスというか車でのおっかけっこはCG感があったが掴みとしては申し分ない。母親がもう一章書かないとと急かすことや恋愛から離れていることも、中盤のツイストへの伏線も散りばめつつ、作家のエリーが巻き込まれていく展開に。電車内での激しいアクションはマシュー・ヴォーンっぽい演出で魅せてくれる。その後もエリーが巻き込まれているという流れで敵は何者なのかや謎を解いていくまでのヒントを回収していく。

小説が現実とリンクする?というあらすじからツイストをきかせて、実はエリーが本当はスパイであり、アーガイルはその記憶の断片というか本人の経験で成り立っていること、両親は敵で本当の親ではないことなど二転三転も面白い。

また、クライマックスでのカラフルなスモークグレネードを使ったエリーとエイダンのダンスのような戦闘やエリーのスケート戦法など(火はだめじゃなかったのか?笑)荒唐無稽ながらも絵的に面白いのがさすが

メールの主など回収していない伏線も回収しつつエンディング…と思いきやまさかのキングスマン!?とのリンクを匂わせるなどこれもまた面白い。

マシュー監督は今作のアイデアをコロナ禍で見ていた映画とインタビューで答えていたが、それに加えて00年代からのスパイ映画やアクション映画(自身のキングスマンシリーズも含めて)の要素も散りばめられているように見える。記憶を失ったスパイということで思い出されるのがボーンシリーズだったり、場面転換がエリーが目をパチクリさせたり、眠っている間に終わるという演出はトム・クルーズ主演のナイト&デイ、エリーの正体がどちらなのか分からないのはアンジェリーナ・ジョリー主演のソルト?、洗脳でコントロールされるのはウィンター・ソルジャー、そしてもちろんキングスマンや007シリーズもそうであろう。コードネームアンクルで主演したヘンリー・カヴィルがアーガイルを演じているというのもこれまた面白い。
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