この作品を見終わって真っ先に調べ物をした。「DV加害者の心理」のこと・・・
実はこの映画をみて「なぜDV行為に走るのか？」がわからず、ストーリーで魅せられる映画ではあったがイマイチその部分が理解できず終わった時一部ハマらない感覚に陥っていた。だが調べていくうちに多少理解できてきた。DVをふるう人は「劣等感」が強い人という記事があった。思ってたより簡単な理由だった。そして行動傾向として「相手の欠点を指摘する」、「自分の強さを誇示する」「負けず嫌い」等。たしかに今回の父アントアーヌに該当する部分が多い。残念ながら映画の話が離婚調停のシーンからスタートしているので各キャラクターの細かい性格・気質が多面的に描かれてはないので予測するしかないのだがまったく愛のない行為に憤りを感じながら見ていた。
正直なとこと、トレーラーでいろいろいわれているジュリアンの嘘にはそこまで魅かれる部分はなくやや冗長に感じたが後半にむけて父の行動が豹変していく流れはショッキングだった。監督グザヴィエ・ルグランはキューブリックの「シャイニング」意識していたらしいがそれは非常に成功していたのではないかな。最後のシーン、隣人の視線からのカットはとてもよかった。そして痛々しかった…
