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アフター・スプリング ザータリ難民キャンプの春のkonomoのレビュー・感想・評価

3.7
ウマイヤド・モスクの、木が生い茂る壁画の写真を観て以来、シリアは行ってみたい国だった。色んな文化の中継地点ゆえ、ゴハンも美味しいらしい。
前に日本で働くシリア人女性から話を聞く機会があり、(日本人は中東というと砂漠の国と思いがちだけれど)水が豊かで他国に売るほどなのだと。ちょうどその頃、シリアで反政府デモが攻撃されたりしていた。彼女は、どっちの側にも間違ったところがあるのだと話していたっけ。

そんなこんなで思い入れのあったシリアは、到底訪ねることもできない状態でもう何年も経ってしまい、シリアの人々もまたこんなにたくさん、自国に帰れないまんまだ。難民キャンプは商店ができ、テコンドーの道場もでき、満員になって別のキャンプもでき、支援側も何十年スパンで今後を考えている。キャンプで子供が生まれ、キャンプ生活しか知らないまま大きくなる。満足な学校もない。一体これがいつまで続くんだろう?
「次の海外はシリアにしたい!」って思っていた時、それは実現できる話で、私はとっくに大人だった。歴史的に見てほんのちょっとのスパンで、物事はぐっちゃぐちゃに変わるし、破壊されるものなのだと、実感。
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