このレビューはネタバレを含みます
ラストの衝撃たるや…
色々考えすぎるアントニオは、猟で兄の幻影に唆されてから悪い意味で吹っ切れてしまった。
知的に劣るアントニオは、悩むことで周りに合せるのが生き残りの術だったのに、過度なストレスがかかって思考が直線的になってしまったのかな。
原因は、自分の感情に正直なロレンツォ、陰湿な高校コミュニティ、兄の死など単一的ではなく、だからこそ不幸だなと。
世の中にある悲劇は、不幸な偶然の積み重ねなのかもと思ったり（ロミジュリも然り）。
ifシーンが切なすぎますね…
構成が本当に見事だった。3人の境遇や困難を、青春のエネルギッシュさで重くなりすぎないように表現していた。少しずつラストシーンへの布石も打つことで、アントニオの苦悩が理解しやすいように仕向けていたと思う。
